Q & A その2(Pro/Mechanica 主にStructure).
Q1、応力分布のアニメーションで「両振り」にすると最大主応力とかどうなるの?
Q3、Pro/Eのバックアップメニューでmdb,mdaファイルはバックアップされるの?
Q5、Pro/Mechanicaの動解析って役に立つの?機能は十分?.
Q7、TLAPで対称モデルの解析をしようとしたら思ったようにかけられなかった
Q14、MOTIONで ジョイント/編集/ゼロ設定 とは何ですか?.
Q15、外部温度を使って温度荷重をかける方法を教えて下さい.
Q16、接触解析のメジャー「荷重」と「フォース」の違いは?.
Q19、非線形解析はどういうものがあってMechanicaではどこまでできるの?.
Q21、結果の図やアニメーションを保存しておきたいのですが.
Q25、線形解析をしたら異常に応力の高い部位があったのですが大丈夫なんですか?
両振りにすると各応力成分の符号が逆になる。結果表示のところで各成分から主応力やMISES応力を再計算しているとは思えないのだが、主応力、MISES応力ともに妥当な数値として反転している。最大主応力で「両振り」にした時、反対側に振られる時は最小主応力の符号を逆にしたものと思えばよい。
いくらRAMをつんでいても(筆者のマシンはRAM2Gb)SGI以外では最大でも2Gbしか使えない。しかしだからといってMEM Alloc.を2Gbにすると間違いなくエラーで落ちる。大きな問題では1Gbでも落ちる。安全なのは最大でも512Mbくらいというのが経験上の実感である。大きな問題ほどアロケーションの値を小さくしないと落ちる。
一度Mechanicaに入って、再びPro/Eに戻ってバックアップすれば、保存される。
ご存知のようにメカニカでは「縮約」が使えない。そのまま解析するしかない。しかし、下の方の固有値では細部の応力など関係ないので、クイックチェックで解析すればよい。周波数の誤差はおおむね1%以内である。
いくつかのモデルで検証中であるのでいずれ公開する。
グラフ機能、伝達関数合成機能、その他、結果表示に関する機能があまりに貧弱だ。これはI-DEASと比べた場合だが、プロユースとしては悲しい。実験結果と比較する機能も無い。そもそも開発元に振動解析のノウハウが無いので無理といえば無理だが、あまり期待しないほうが良い。とはいっても固有値解析と周波数応答解析だけでもできる人は、相当の情報量が得られるので使い方を考えれば十分といえる。感度解析や最適化解析の使い勝手は良い。
応答解析の結果はテキストファイルに吐き出して、EXCEL等で整理した方が無難だ。
最初に、結果でのグループ選択は独立モードでしか使えない。
グループの中にポイントが入っていないと結果表示の部ループとしては使えないのであらかじめユーザーが作っておく必要がある。結果が出た後では作るのは面倒だ。はっきりいって使い物にならない。これを有効に使っている人がいたらお目にかかりたい。
独立モードで、メッシュ作成時にグループごと指定してボリュームのメッシュを切っておけば、後で整理するのも楽だが、I-DEAS等のソフトの使い勝手と比較してもそんな面倒なことをする人はたぶんいない。
結果ができた後グループを作成するのは、解析結果フォルダーの中の解析フォルダー名と同じmdb(もしくはmda)ファイルを開いて、グループを作成した後で保存すれば結果表示でそのグループを使用できる。
ファイルを壊さないように注意しよう。
独立モードで、メッシュが切れないときに自動で作成してくれるグループ機能は便利。
これは、モーメントのかけ方を勘違いしやすい。まずTLAPに限らずサーフェスにかけた荷重は後で分割する要素のエッジ上の点に分配されるということを覚えておこう。
モーメントのみをかけるということは、これら分配された荷重をトータルすると0になるということだ。すなわち、どの点を選ぼうとモーメントの中心はサーフェスの形状中心になる。
これは「TLAPの使い方」という特集を別に組むことにする。
結果がある状態で保存すれば保存できる。ただし結果ファイルは壊れやすいので、必要な結果はフォルダごと保管することが勧められている。
次にMOTIONに入るときに「モーションの結果を保存します」にYESと答えれば、結果をまた見ることができる。
i2ではAUTOGEMの設定で、シェルを3角形のみとしておけばよい。
2000i では独立モードでやる。その際、サーフェスはマニュアルで選ぶ。
これも「解析モデリングテクニック特集」を組む予定。
2000i2の時点で、できません。
今後できるようになる可能性は低い(というか基本的に無理)。
i2からはリンクモードが無くなった。統合モードでできるならば統合モードであるほうが便利。圧入解析や複雑なサーフェスの解析は独立モードが便利。
解析結果が入ったフォルダーごとCDにコピー。BESTではないが今のところ一番安上がりで便利。
残念ながらできない。近いことはTLAPを使ってできるが、あまり役に立つとはいえない。PTC US人が前に何とかというモジュールを使ってズーム解析した例を見せてくれたが、まだ開発中とのこと。
期待できない。
マニュアルに書いてある。
ジョイントで結合された第一ボディと第二ボディの相対位置の初期位置を決定する。
デフォルトでは0になっているので、初期回転角(トレーニングにもある振り子の初期角度等)を与える時に使う。通常「初期条件」と合わせて使用する。
MOTIONはいずれ特集を組むつもりだ。
FEMニュートラルファイルのフォーマットにしたがって温度を書き出す。
「外部温度インポート法」で詳説する。完成を待て。
接触面を通じて伝わる力を計算したものが「フォース」で接触面圧を積分したものが「荷重」。「荷重」は要素分割に影響されるので、一般に「フォース」のほうが精度は高い。
フォースの場合は接触面を個別に選択することができる(というか必ず選択しなければならない)。また、X、Y、Zの成分で指定することができる。
両者の値を比較することで接触解析の精度を見積もることができる、などとのんきなことが技術資料には書かれている。
接触解析とは接触する2つの面に内部的にばねを配置して、2つの面の食い込みを防ぎ押し戻している。当然、ある微小量の食い込みは存在するわけであり、この量はソフトウェア内部で決められている(他のソフトでは変更できるものもある)。このときに発生するばね内力が接触力というわけだ。同じ面積だったらばねがたくさんあった方が精度は良い。すなわち、より細かな要素分割にした方が精度は良いはずだ。
しかし、界面を伝達する力は変わらないはずなので、接触面近傍に注目するのでなければ、粗い分割でも他の部位の精度は保たれる。
接触面の要素を細かくするほど飛躍的に計算時間が長くなるので注意。
詳しくは「接触解析」特集号を待て。
線形解析(小変形、小ひずみ)では剛性マトリックスは最初に一回解くだけである。
しかし変形により形状が大きく変わっていくと剛性マトリックスも変化していくため随時解き直してやらないと正しい答えにはならない。
ある荷重増分ごとに剛性マトリックスを解きなおしながら荷重増分を繰り返していく解析を大変形解析と呼んでいる。
非線形性の強い部分では荷重増分を小さく取る、等、ノウハウがたくさんあり、非線形解析ソフトメーカーの腕の見せ所となっている。残念ながら、メカニカをはじめ、線形解析ソフトに付加された大変形解析オプションのできる限界は低い。
接触解析、形状非線形解析(大変形解析)、材料非線形解析が主なものである。
このうちメカニカでは接触解析、形状非線形解析まではできる。しかしできるといっても、摩擦は扱えないし、荷重の自動増分でもない。STEPは使えないし、応力の開放や、拘束条件の変更もできないので、一般に売られている非線形解析ソフトと比較してはいけない。
しかし、メカニカの接触解析は設定の手軽さと収束性、結果表示等の機能で優れているといえる。機能の限界に注意して使えば相当の効果が発揮できる。
材料非線形は、塑性やクリープ、ゴム材料物性であるが、本格的にシミュレーションしようとしたら必ず必要だ。しかし、計算時間や検証時間が非常にかかるため、設計のルーチンで使うのは苦しいのが現状であろう。
まず実験である時刻の物体の温度を何点か測定する。それに合うように、「指定温度」で温度拘束条件をかけて定常熱伝導解析を実施する。
通常一回では思った温度分布は得られないので何回か試行錯誤して、欲しい温度分布を作り出す。
その後、熱伝達係数や各種条件を入れて非定常解析を実施する。熱伝達係数は普通は正確な値がわからないので、解析と実験から逆に同定するような手法が良く取られる。
「印刷」で図は tiff 等に吐き出せるが、アニメーションを保存する機能は無い。
snagit 等の外部ソフトに頼るほかは無い。
自分の頭の中でまずストーリーを組み立て、それに必要な図を片っ端からgif等に吐き出していく。
次にパワーポイント等のアプリケーションに、それらを貼り付けてコメントを入れていく。なんとなく全体像が見えてくると、必要の無い図や足りない図がわかってくるので、整理しながら説明を入れていく。
最低限---
1、 解析の目的(何を知ろうとしているのかを箇条書きに)
2、 結論(目的の各項目に対して、できたかできなかったか)
3、 モデル図
4、 解析条件 (荷重、拘束、接触、解析タイプ、単位系)
5、 材料物性一覧
6、 結果
7、 考察
8、 今後の展開
は入れておく(考察は結果の中に入れても良い)。
表がうまく使えると報告書は生きてくる。
ただし、見せる相手を良く考えて作成すること。
結果を他の解析に使う。結果を合成する。
結果を他のアプリケーションを使用して整理する。その他。
「ASCII形式結果」特集を待て。
主に使用される方法として2つの方法がある。
熱膨張を使う方法と最初から接触面を少し重ねておいて(オーバーラップさせておく)接触解析により押し戻させる方法だ。
熱膨張を使用する場合は、材料特性で熱膨張率に方向性を持たせる必要がある場合が一般的である。
接触面を重ねておく方法は、最初に接触面を離しておいて、メッシュを切った後に要素を移動させる必要があるため、独立モードでしかできない。
ボルト等で軸力を指定したい場合は、いずれの方法でも最低2回解析を繰り返して、必要な軸力になるように食い込み量を調整する。
線形解析の場合応力集中部には過大な応力値が見られることがある。こちらを参照していただきたい。
最終更新日 : 日付 Friday, February 23, 2001